こんにちは。カナーンドッグのヒトミです。
この前練習の時に、クリックに合わせた練習を取り入れるべきかどうか、みたいな話になりまして。
私はやったことないけど、なんかバンドによってはドラマーが常にクリックを聞きながら叩くとか、スタジオ入った時にまず最初クリックを流して、全員でひたすらそれに合わせて8分を刻んで、完璧に合ってきたらやっと曲の練習に入るとか、なんかそんな練習方法があるらしいですね。
で、そういうのは必要か?という話になったんですが、そもそもどこまでタイトさが必要だろうか?とかって考え出して、しばらくあーでもない、こーでもない、と議論は尽きなかったんです。
私個人的には、常にクリックに合っていなくても、バンド内の呼吸があってればいいんじゃないかと思うんですよ。
私もレコーディングの時とかは、仕方なくクリックに合わせてドラム叩きますけど、普段アンサンブルの中でクリックに合わせて叩くとかいうのはちょっと無理だな~。
ドラマーは自分が演奏者でありながら、やっぱり指揮者だと思うので、その指揮者のタイム感にメンバーが乗っかって、というかお互い呼応しながら進んでいけば、常に正確なテンポがキープされてなくても全然OKだと思うんですよね。
ていうか、すいません、クリックに合わせるのが苦手なんです。(←結局それに尽きる)
う~ん、でもやってる音楽の種類にもよるかもしれませんね。やっぱりスーパータイトじゃないと成立しないジャンルもあるとは思うんですが、ジャンルによっては、多少のズレはOKなこともありますよね。だいたいカナーンドッグの曲調は、“ゆるめの、暗めの、激しめ”なので、あまりタイトさに神経を尖らせ過ぎても意味がないような気もします。まぁ大幅にズレてたらダメですが(笑)
今の時代、完全な打ち込みでも相当生っぽい音質のものができちゃうわけで、人間が実際に弾かなくても、コンピューターを駆使すれば寸分の狂いも無く完璧な演奏が実現できちゃう。だけど、人間の奏でる音楽で、説明しようのないかっこいい瞬間ってあるじゃないですか。
コンピューターには出せないような何か、絶妙なズレ感なのか、間なのか、グルーヴ・・・
グルーヴって何だろう?
グルーヴの定義もなかなか難しいですが、一つ思い出した話があります。
ジャズピアニストの山下洋輔さん原作の絵本で、「ドオン!」ってのがあります。
鬼の子供と人間の子供が出会って、ケンカするみたいにタイコを叩き合うんですが、そのうちに鬼界と人間界からいっぱい仲間が集まってきて参戦して、みんなが好き勝手にタイコを叩きまくってると次の瞬間、突然、
「ドオン!」ってタイコの音がぴったり合って鬼と人間が「おー!」となって一気に仲良くなる、みたいな。
細かくは憶えてないけど、なんか多分そんな話でした。
とにかく、そんなに狙ってなくても奇跡的にぴったり何かが合わさって、何かが生まれる瞬間ってのが、確かにありますよね。ライブでしか出ないノリとか。
ドオン!の瞬間。
私は、どちらかというと、クリックに完璧に合ってる整然と刻まれた時間よりも、バンドの中で呼吸が合ってドオン!の瞬間を経験したいな~。
さて、10月3日(土)、SIX-DOGで「ドオン!」はお見せできるでしょうか!?