2022年1月16日日曜日

イカツイ相棒、引退。


こんにちは。カナーンドッグのヒトミです。

この度、かれこれ15年ほど愛用してきたZoomのHD16っていうMTR(マルチ・トラック・レコーダー)が、ついに引退することになりました。

今まで私は、これで数々の曲を録音してきました。

曲の断片的なアイデアのメモから、頭の中で曲が出来てからメンバーに伝える為のデモ録音、レコーディング前のプリプロ、そしてガッツリCD制作用のレコーディング本番と、色んな段階の音源データをこの機材で録ってきました。この一台で録音~ミックス・マスタリングまでやってたこともありました。

最終的にハードディスクの中に保存されていたプロジェクト数は、合計108です。約15年間、よくここまで音源制作を積み重ねて来たなぁと思います。

だいぶ前から、わりと満身創痍でいつ完全に壊れるか心配な状態ではありました。

ちなみにこのブログを遡って見ていくと、2014年11月に「がんばれMTR。」ってタイトルのがあるんですが、その時既にReckボタンが陥没してしまい、今にも壊れそうだけど何とか生きてはいるから、これから始まるカナーンドッグのレコーディングでどうにか持ち堪えてほしい、みたいなことが書かれています。

そこからさらに7年以上、本当によく持ち堪えてくれました。

しかしいよいよ、限界が来ています。陥没したReckボタンが押しにくいのに加え、Stopボタンの効きが悪くなり、押してもすぐに止まらなくなってきました。それに、録音途中で突然フリーズしたり、謎のエラー表示が出るようになりまして...

間もなく始めるつもりのヨニンミマンのレコーディングでもギリギリ使えるかなと思ってましたが、さすがにレコーディング中に固まったり、テイクが保存できていなかったりしたら、ちょっとシャレになりません。

というわけで、ここは思い切って、新機材に買い替えることにしました。


古いMTR(写真上)から新しいMTR(写真下)へ!お察しの通り、ポチッたよ!

それではご紹介しましょう。ZoomのR24です。ねぇーやっぱりこの形じゃなきゃー。

パソコンやスマホで何でもできちゃう時代でも、このアナログ感がいいんだもの。

おそらく使い勝手はあまり変わらずで、色々改良されてる感じだと思うんです。8トラック同時録音はもちろん、HD16よりさらに8トラック多い、24トラック同時再生。

でもだいぶ小さくなったでしょう?側に大きさの参考としてシルバニア置いときましたけど。そんで、軽いんです。重さが1.3kg。何せ今までのがずっしり6Kgありましたからね。なかなかイカツかったですよね。イカツイ相棒から、ちょっとスマートな相棒にバトンタッチします。

まずはHD16に「長年頑張って偉かったね。お疲れ様。」と労いの言葉をかけたいです。本当に、使い方がちゃんとわかってからは、お友達のようでした。私の楽曲作りのパートナーでした。

新しいMTRとも、しっかり仲良くなって、今まで以上に良い音録れるように、一緒にがんばっていきたいと思います。

またご報告しますね!


2022年1月4日火曜日

「Everything must change」


こんにちは。カナーンドッグのヒトミです。

さて明けました。2022年でございます。

去年の年末、何気なく「Everything must change」という曲を聴き始めたら、どっぷりハマって抜けられなくなりました。

この曲はもともと、バーナード・アイグナー作で、1974年、クインシー・ジョーンズの「ボディ・ヒート」というアルバムに収録されてる、作ったご本人が歌っているバージョンがオリジナルになりますかね。

数々のミュージシャンにカバーされていて、you tubeでもちょっと検索すれば色んな人の色んなアレンジのがたくさん出てきます。

吉田美奈子さんも「移り行くすべてに」という和訳でカバーしていて、これは何年か前に、私のベースの師匠のそのまた師匠から「中盤のベースラインがホールトーンスケールのいい勉強になるからやってみなさい」てな感じで宿題にされまして、必死で練習して持ってった思い出があります。(…結果は残念でしたが)

歌は、日本語訳も良いんですけども、やっぱりね、英語で歌った時のリズムが断然かっこいいと思うんですよね。特にそっとささやくように「except...」って言うんですけど、それが心にジーンと沁みるんだよねぇ。

あと、色んな人のバージョン聴いてみても、やっぱり私はクインシー・ジョーンズのが一番好きです。音色。幻想的なキーボード、オクターブのユニゾンでうっすら入ってるコーラス、あと後半入ってくるスネアのリムショットの「コツン」って音、やば過ぎ。

確かなことは多く無い人生の中で、時代は流れ移ろい、やがて人は老い、すべては変わっていき…という諸行無常の響きのようで、美しくも物悲しくもありまして…

ということで2021年の年末は、「Everything must change」をひたすらループし、ここ数年の出来事を振り返ったり、遠く離れている人の顔を浮かべてはしんみりと感慨にふけっておりました。

あ、落ち込んでるわけではありません。むしろ、数年前に比べたら自分自身持ち直し、余裕が出てきた証拠とも言えるかもしれません。

2019年、私は、とっくに打ち勝ったと思っていたのに実は長年潜みじわじわと体を蝕んでいた病が発覚し「大丈夫」と言いながらも、内心はショックと落胆で、どちらかと言うと暗澹たる気持ちで年越しを迎えました。

そこから2020年、ようやく治療がスタートし、少しずつ安心を得て、メインの治療を終える頃にはかなり痛みもやわらぎ、仕事にも復帰して徐々に自信、とまでは言えないけれど、平常心みたいなものを取り戻してきました。

2021年は、治療を続けながらも、ずいぶんそれを忘れていられるぐらい気持ち的にも解放されてきて、不安やら心配はいったん置いといて、自分の思うままに、新しくものを作ろうという意欲を持つことができたように思います。

しかしコロナの状況で、今までのようには音楽活動が自由にできなかったわけですが、ライブ以外の方法でも何か、メンバーと納得いく作品を仕上げられる方法は無いかと、あれやこれやと思案し、ちょっとですが挑戦もしてみました。

今年はそれを踏まえて、できる範囲で、音楽活動をしていきたいなと思ってます。

具体的には…またご報告しますね!