こんにちは。カナーンドッグのヒトミです。1月からやっておりますヨニンミマンのアルバム制作。
今回は中間報告 第二弾です。
今ちょうど、アルバムの中に収録する「One Day」と「サヨナラワルツ」っていう2曲のプリプロ(本番の前に自分達だけで試しに録音してエンジニアさんに渡す音源)を作っています。
2曲とも、ドラムではなくカホン、私もエレキではなくアコギを弾くという、ちょっとアコースティック寄りな編成になっています。
実はこの2曲、生まれはほぼ同時期。と言うのも、もともとぼや~っとしたおぼろげなテーマを、だんだん糸口つかんでいって、少しずつ見えて来たぞ、いや、まだわからない、あ、またちょっと見えたぞ・・・いやまだだ・・・と苦悩しながら作り進めて行ったら、途中で自然に2曲に分かれていって、ぜんぜん曲調の違う作品にそれぞれ仕上がったという、お得なような、おかげで苦労が2倍になったような、そんな、似てない兄弟みたいなもんなんです。
そのおぼろげなテーマっていうのが、
・・・あ、曲のテーマを話すなんて、無粋なことしようとしてますかね?私。
多分こういう曲作りの裏話みたいのを話すこと自体、ダメだっていう人もいて、曲をシンプルに味わってもらうには、その背景とか苦労話とかそんなものは全く知らない状態で、何の偏見も持たず聴いてもらわなきゃって言う人だっていると思います。
けど、えっと、例えば私の場合、ウイスキーが好きなんですけど(←2018年からハマった新しい趣味)、
ウイスキーの製造工程を知ることでより興味が深まったり、スーパーニッカっていうウイスキーは、ニッカウヰスキーの創業者 竹鶴政孝が最愛の妻リタが亡くなった悲しみを乗り越える為、開発に没頭しブレンドを完成させ、そのボトルは「立派な衣装を着せてやりたい」と探しに行った各務クリスタルのガラス工房で一目ぼれした手吹きのボトルを採用した、なんてことを知ると、また味わいが変わってくるってもんです。
なーんつって。あーだこーだが長かったですね、すいません。
それで、結局気にせず話しちゃいますと、この2曲の出発点となったテーマは・・・何と言うか、
日々の落ち込んだりわりと平気だったり持ち直したり、みたいな変動は誰でも普通あると思うんですけど、
辛いを通り越して疲れ果てて、もう完全に「しーん」ていう空白にまでなってしまった時、周りの「早く元気になってほしい」という優しさとか期待に応えられない時期がある。
そこからまた「そろそろ歩きだそう」と起き上がるには、自分が思い立つというきっかけしかない。ただ、自分の力だけが大事と言いたいんではなくて、やっぱり心の拠り所となる色んな人とか、場所とか、音楽とか、との巡り合わせに救われてるということ。つまり「浮上」と「ご縁」ですね。
あら、よくよく考えたらテーマ2つやんか、と。
で、2曲に分かれて、まったく違うテイストの曲になったわけです。
「サヨナラワルツ」は、何故そんなタイトルにしたかと言いますと、ライブの最後なんかで、
「じゃ、ここはしんみりせず明るく、短い曲やって帰ります!」って感じでカラっと終われる曲にしたいなと思って、小さい頃見ていた教育テレビの、「おかあさんといっしょ」のラストに流れる、にこにこぷんの「さよならマーチ」みたいな感じの雰囲気にしようと思ったんです。
それで、作ってみたらなんと3拍子だったので、「サヨナラワルツ」としました。
今回、アルバムにも最後に収録しようと思っています。カラッと明るくね。
一方の「One Day」ですが、こちらはとにかくたっぷりと、可能な限りスローに、間延びしないギリギリのところまでテンポを落として、静かにじっと自分自身と向き合うような曲にしたかった。その分、音数も少ないので、緊張感が半端無いです。やだーもう、我ながら難しい曲作ったもんです。
そんな感じで、ちょっと今回はアルバム制作の中間報告と言いつつ、曲解説になってしまいました。
え?実はスーパーニッカについて語りたかっただけじゃないかって?
そ、そんなことないですぅ・・・け、決して・・・でも、もしかしてそのうち、音楽的な話題の割合が徐々に減っていって、ただのウイスキーブログに変わってたらすいません。
「One Day」と「サヨナラワルツ」のレコーディング本番は来週17日なので、実際の録音風景なんかも紹介しながら、またご報告しますね!