2015年3月3日火曜日

ごく自然な歌詞。

こんにちは。カナーンドッグのヒトミです。

カナーンドッグ用の楽曲の作詞がなかなか進まないから、気分転換に
もう一つのバンドShi-zu用の曲のカバーアレンジを考えていました。

今新しくやろうと思ってる曲は、はっぴいえんどの「風をあつめて」という曲なんですけど、
参考にとYou tubeでこの曲をカバーしている何人かのアレンジを見ていたら、いつの間にか
ご本人達がこの曲を作った当時のことを詳しく振り返っている映像に辿り着きました。

どうやらこの曲の歌詞は、細野晴臣さんが作った歌詞をいったんほとんどボツにして、
松本隆さんが書き直しているらしいんですね。
でも完成した歌詞を見た時に細野さんは、「同じ景色を見てた」のだそうです。
作曲者と作詞者の感性がピタッと合わさったって感じなのかな。

この曲、出だしから一つ一つの言い回しがめっちゃ洒落ているし、
街の情景がありありと浮かんでくるようです。すごいな。

で、そこから今度は作詞家としての松本隆さんの姿を追っている番組に飛んで行ったのですが、
そこで松本さんが、オトナモードというバンドの方が作った曲に後付で歌詞を書いていて、
これがまたすごかった。「雨色」という歌。
いや、実際に書いている途中経過なんかは全然映っていなかったんですが、
「できました」と出されたもののクオリティが全てを物語っているというか、何がすごいって
余計な説明していなくて詩的なのに、イメージがしっかり湧くし、
まさにメロディと歌詞が一体となっているということです。
自然。譜割が自然でキレイです。さすが。

それでいて、変な言い方ですが松本隆さんって、仕事ですからやってます感が出てない。
例えば、プロってのはこういうテクニックを使って大勢の心を掴むんですよ、とか、
時代はこういうものを求めてるでしょ、みたいなビジネス的な発想では書いてなさそうです。

松本さんによると、歌詞は無理に書くとロクなことが無い。不自然にネタを仕込むことはしない。
歌詞を書くときは、何を書こうというんじゃなくて最初は何も決まってない状態から始めて、
モヤモヤしたものをじっと見ているうちに余計なものが取れてきて、クリアになって、
最後に自然なものが残る。
そんなことを言ってました。
(松本さんの言葉そのままではないですが、確かにこんなふうに言ってました)

作曲では、この感覚は少しわかる気がします。
でも、歌詞はまだまだ考えて数えて無理に当てはめようとしちゃってるな。

ごく自然な歌詞が書けるようになりたいですね。
そのためには多分、あらゆるジャンルで長年に渡って積み重ねてきたものが必要で、
それこそ一朝一夕には至らないんでしょうね。