こんにちは。カナーンドッグのヒトミです。
さて、前回、キャロル・キングの「Bitter With The Sweet」のベースを練習している、というお話をしたんですが、思った以上に苦戦しまして、仕上げるのにずいぶん時間がかかってしまいました。
と言うのもこのベース、これは多分、実際弾いてみた人じゃないとわからないと思うんですが、独特のニュアンスがありまして…
例えて言うならば、
”バレリーナのつま先歩き” みたいな感じ?
伝わるでしょうか…常につま先立ちなの。ルルベってやつですね。決してかかとを下ろしてズシっと体重かけません、みたいな。
トコトコ、トト…くるっトト(←回転ジャンプした)
これは、この曲でベースを弾いているチャールズ・ラーキーのプレイスタイルなんだと思いますが、重みのある低音の安定感で支えるぜ、というベースのイメージとは異なり、なんか歌のそばでふわふわっと軽やかに舞ってる感じ。でも歌の邪魔しない。目線は高く遠く、余裕の表情でドタバタ感いっさい無し。どこまでも軽く、ソフトに。
このチャールズ・ラーキーの弾き方を、わたくし勝手に「ルルべ奏法」と名付けました。そんな奏法無いんですけどね。いかにもありそうでしょう。タイトル見て「何それ聞いたことない」と思われたことでしょう(笑)
しかし弾いてみるとこれがまぁ難しいこと。
イントロからずっと細かく動き続けていて、しかも テトテトって微妙に一音一音切ってるのね。かなり繊細な指先のコントロールが必要で、なおかつリズムを乱さず、全体的な流れを滞らせないようにしないといけないっていう、とにかく高難度ですね。
でも最も難しいのは、結局理屈じゃ説明の付かないようなことなんですけど、
同じフレーズ弾いてるのに、絶妙な「ほのぼの感」が出せないのはどうしてかしら…
音は耳コピで出来る限り正確に、けっこう細かいところまで頑張って取ったと思うんですけど、音作り?空気感かなぁ?もっとこう、聴いた人が「あら、かわいい」って言っちゃうぐらい素朴でキュートな感じを出したかったんだけどなぁ。ちょっとそこまでは再現しきれませんでした。
ところでキャロル・キングと言えば、「サラブレッド」というアルバムは聴いたことがあるでしょうか?リーランド・スカラーっていうサンタクロースみたいなヒゲもじゃのおじさんがベース弾いているんですが、最近聴いたら、「むむむっ う、うまい…!」と思わずうなっちゃう素晴らしいベースでした。
ドラムもそうですけど、ベース「うまい」って一言で言っても本当に、テクニックだけではなく、色々なうまさがあるなぁと思います。さりげなくグッとくるようなベースが弾けるようになりたいものです。
それでは、「Bitter With The Sweet」のベース弾いてみた動画、よかったらご覧ください。