2021年9月26日日曜日

苦味、甘み、塩味。

 こんにちは。カナーンドッグのヒトミです。

私は昔からキャロル・キングの曲が大好きで、好きな曲、紹介したい曲はいっぱいあるんですが、その中で今回は、

「Bitter With The Sweet」という曲のベースを練習中なので、その曲について、あれこれ書こうと思います。

キャロル・キングっていうと、やっぱりピアノ弾き語りのイメージなので、あんまりベースが前面に出てくる曲ってないんですが、

この曲はめずらしく、ずっとリフっぽく入ってるベースが面白くて、ベースを中心に成り立ってるみたいな感じもありますよね。昔から、いつか弾いてみたいと思っていました。しかしけっこう細かく動いてるフレーズが難しいのよ。

ちなみに、この「Bitter With The Sweet」というタイトル、邦題は「喜びは悲しみの後に」なんですが、

この和訳については、ネットでどなたかも書いてたように、私も少々違和感を感じます。

スウィートとビターを、喜びと悲しみって言い換えていいのか、もしそう訳すとしても、「後に」って言っていいものか。「With」だしね、「After」じゃないもんね。

ネットでこの曲の和訳を検索していくつか見てみると、直訳ではあまりに味気ないし、皆さん自分なりに解釈を加えて意訳したりしていて、けっこう違いもあり、なるほどなぁと思います。かく言う私も、英語はあんまりよくわからないし、どう訳せば正しいかなんて、わからないです。

ただ、なんとなく私自身がこの曲から受け取るイメージとしては、

「悲しいことの後にはきっと喜びが待ってるよ」というよりは、どちらかと言うと、「苦しい中にも見方によっては喜びがあるよ」みたいなことかなぁと思うんです。常に苦楽って表裏一体で、共に存在している。なんか苦しいことが続いて落ち込むと、何にもいいことが無いように思えて、つい自暴自棄になりがちだけど、そこで物事をどう捉えるかで、自分の気持ちを立て直せることもある。

苦味の中にも、よく味わうと甘みもある、むしろ苦味のおかげで、より甘さが引き立ったりして?そんな風に、勝手に受け取ります。

あ、そういえば、歌詞の和訳ではないんですが、もう一つ違和感を感じたタイトルの話していいですか。や、これタイトルって言うのかな(笑)

この前ね、美味しいおかきを頂いたんですよ。外カリッと中サクふわで口当たり軽くて、いろんな味付けのがあって。

その中で「欧風」味ってのを食べたんですけど、欧風って皆さんどんな味をイメージされます?「欧風カレー」とか言うけど、「欧」ってヨーロッパ辺りのこと?まぁ定義はよくわからないけど、私は、バジルとか、オリーブオイルとか、ガーリックとかの風味を想像してたんです。手に取ると、何やら緑のものが練りこまれていて、どうやらこれはイタリアンなハーブの類かな?と。

ポイっと口に入れてサクサク…サク…サク、「おや?」となりました。美味しいけど、これ「欧風」か?どちらかというとファーストインプレッション思いっきり「和風」じゃね?おかきだから?いやいや、「和」のフレーバーが口いっぱい広がってるんですけども。

それで、ラベルに印字された原材料を見てみました。

「あおさのり、えび、ごま…」生地に練りこまれた緑色はア・オ・サ・ノ・リ!

これタイトル付けるなら「磯」から始まるやつじゃね?一言にまとめられないけど「磯なんとか」じゃね?

「欧風」の要素が見当たらず、なぜこれが「欧風」なのか、首をひねりながら私は、一つ、また一つと、磯の塩味を味わいました。やめられず、とまらず、ついつい食べ過ぎました。

さて、そんなわけで「Bitter With The Sweet」、一応、弾けるようになったら、ベース弾いてみた動画もアップするつもりです。練習がんばります。

またご報告しますね!



2021年9月10日金曜日

やっぱり、デカい。

 こんにちは。カナーンドッグのヒトミです。

今回は、スティーヴィー・ワンダーの「I Wish(回想)」という曲のベースを耳コピして弾いてみた動画を撮りまして、そのお話なんですけども、

この曲は、1976年に発売された『キー・オブ・ライフ』っていう2枚組アルバムに収録されておりまして、イントロから「ドゥンドゥンドゥンドゥン...」と繰り返される特徴的なベースラインにキーボードやホーンセクションが絶妙に絡んできて、めっちゃかっこいいですよね。

さて今回、この曲を練習するにあたって、どうしてももう一度見たくなったDVDがあったんです。その名も『メイキング・オブ・キー・オブ・ライフ』。


このDVDはテレビ番組の企画で1997年...ですから、アルバムが発表されてから20年ほど経ってから、スティーヴィー本人や、アルバムに参加したミュージシャンやエンジニアなど、作品が生み出された当時をよく知る人々が登場し、曲の解説や制作秘話を語ったり、20年ぶりに収録メンバー集結して、レコーディングスタジオで収録曲の演奏を再現したり、というドキュメンタリーです。

そんで、けっこうあるあるだと思うんですけど、久しぶりに見ようと思って探したんですが…どうやら、わし、売ったな。

しかしどうしてももう一度だけ見たくなって、中古品買い直しました!アハハ!私が昔売ったものが巡り巡ってまた私の元に帰ってきてたりしてね。おかえりなさい。

そして、あらためて見直してみた感想。

や、もう、やっぱりデカいのよ。

まずベーシストのネイザン・ワッツがデカい。あれ?ギター持ってる?と思ったらベースでしたってぐらい脳内の物差しがおかしくなる恰幅の良さです。その大きな体でいとも軽々と鳴らすベースの音の、まぁ力強いこと。グルーヴほとばしり過ぎです。

一体どうやったらそんな音になるんですか。特に後半繰り出される、グリッサンドしてきての~激しいビブラート、何ていうのかな…「バァオォ~~ゥ」「ヌィ~~ン ウィィ~ン」みたいな、猛獣の唸り声ですか、みたいなやつ。

太い指で リンゴぐらい軽く握りつぶせるくらいの握力じゃないと出せないんじゃないかと思えてきます。これらの音、弾いてみた動画で省略してる人も多いですが、私は一応、気合で全部入れてみました。しかしネイザン・ワッツのように「ちょいと軽く遊びで入れてみたぜ」感はとても無理。いかにも頑張ってる感が出ちゃってます。

あと、このアルバム、スティーヴィー26歳の時の作品なんですが、この頃、レコード会社 モータウンとの契約がいったん切れ、他のレコード会社からもアプローチを受ける中、モータウンと再契約を結ぶにあたっての、その契約金、なんと1300万ドル(当時のレートで約39億円)。それまでのレコード業界史上最高額だそうです。スケールがデカすぎて、わけがわかりません。

モータウンにとっても大きな賭けだったでしょうが、完成したこのアルバムは文句なしの傑作で、発表されると空前の大ヒットを記録し、グラミー賞の「アルバム オブ ジ イヤー」他、4部門受賞の快挙も果たしました。ビッグな契約金も充分上回る偉業をやってのけた、という感じですね。

あ、ちなみに「I Wish」のドラムはスティーヴィー本人が叩いてるってご存じでしたか?インタビューで、レコーディングで自分がドラム叩いたのになぜかクレジットされなかったとぼやいてました。実際スティーヴィーがドラム叩いているシーンもあって、うまいです。この、ハネてるのか、ハネてないのか、みたいな独特なハイハットとかね、良いところにドドッ て入ってくるバスドラとかね、なんかやっぱ、すごいですね。

このアルバムの参加ミュージシャン、皆この作品に関われたことに誇りを持っているのが伝わってきて、とにかく楽しそうに演奏していました。スティーヴィー・ワンダーの存在は、やっぱり、デカい。まさに音楽界の巨星ですね。

さて、よかったら「I Wish」のベース弾いてみた動画、見てみて下さい。

https://youtu.be/D5orfyYuKuo