2016年3月4日金曜日

感情をゆさぶるような

こんにちは。カナーンドッグのヒトミです。

昨日の夜、
あぁーもう曲作りとかアレンジとか疲れちゃったなー・・・。
とか何とかボヤきながら何気なくテレビをつけた時、

漫画家・浦沢直樹さんが、第一線で活躍している漫画家の仕事風景を見ながらその本人と対談し、同じ漫画家という視点から創作の秘密に迫る、というような番組がやっていて、
私は存じ上げなかったのですが、少女漫画界の神様と呼ばれ、2012年には紫綬褒章も受章した萩尾望都さんという方が特集されていました。
その中で、実際に萩尾さんが漫画を描いている手元に接近して撮影された映像が流れていたのですが、そのペン先の美しい動きに思わず引き込まれ、しばらく目を奪われました。

その画風が好きかとか、その漫画が読みたいかとか、そういうことは置いといて、
とにかく、その仕事ぶりに「すごい!」と驚き、感動しました。
漫画の一コマは、これほどまで精魂傾けて描かれていたのか、と。
特に目の描写、かなり色々な思いを込めて描かれているということが、よくわかりました。

そして驚異的な集中力。
真っ白な紙に鉛筆でラフが描かれ、ゆっくりとペン入れがされ、スクリーントーンを切り貼りし、という一つ一つの丁寧な手仕事によって徐々に出来上がっていく様子には、静かな迫力がありました。

じっと動かず、ひたすら白い紙に向き合って、でも紙の上ではただ決められたことが繰り返し行われているんじゃなくて、イマジネーションが渦巻き、戦っている。
何も無い白い紙から暗中模索しながら作品を生み出すというのは、相当なパワーが必要だと思います。


萩尾望都さん曰く
「物語の世界に、私は救われたし、とても楽しいと思う。そういった自分が感動したものを伝えたい。だけど、感情をゆさぶるっていうのは、非常に大変なことで、やっぱりこっちも必死でやらないと、伝わらないです。」
だそうです。

わかる。
向こうは一流のプロで、私は素人だけど、
それどころか私はただの道楽でやってるだけだけど、
根底にあるものは同じ。
私は音楽に救われたし、バンドに救われたし、そこで自分が何かを作り、表現して何かを伝えたい、だから、なんだかんだで続けていられるんでしょうね。
本気でクリエイティブなことをやるっていうのは、大変なことだな。


感情をゆさぶるような音楽を、作りたいなぁ。